2016年11月29日

これか〜!?その5

5年ほど経ったころでしょうか。天ぷらの練習の許可がでました!
すぐに市場で練習用の海老を買います。もちろん自腹です。いや、喜びで自腹なんて感覚はありませんでした。

まかないで揚げ物は何度もやりました。旦那さんや先輩のしぐさも、目に焼き付いています!
鍋や油、環境は同じです!

いざ!、、、

それはそれは、干しエビのような天ぷらが揚がりました 笑っ

何が良くて、何が悪いかすら解りません。こんなはずでは 泣 と一日中考えていたことを覚えています。

飲食店は、まかないが皆さんに審査していただく最大のチャンスです!すぐさま再チャレンジです!

先輩から、
「まずは失敗のないように、少し衣を濃いめにした方が良いよ。」
と、アドバイスをいただきます。すると、海老が干からびる失敗は無くなりました。しかし、衣は重くて、油をかなり吸い込んでいます。
次の日は、やや薄めに。

おぉ、初日よりはマシになりました!

さらに次の日は、、、

なんて5日ほどお昼のまかないを天ぷらにしたら、
「かり!気持ちは解るが、たまには違うのにしてくれ。」
旦那さんと女将さんに、少し嬉しそうに、少し迷惑そうに言われました。笑っ

続きます。
posted by 東白庵かりべ at 18:35| 日記

2016年11月26日

これか〜!?その4

修行先の竹やぶは、千葉県の柏、人里離れたと言うと少し大袈裟ですが、駅からかなり離れた人通りのない場所にあります。
それでも営業が始まるとお客様がひっきりなしに訪れます!土日ともなると、それは凄まじいものでした。

まだ修行一年目のはじめの頃は同期が4人いました。皆でポジションの奪い合いをしています。
「洗い物」や「つゆと薬味のセット」、「お茶入れ」。もちろん大切な仕事です。旦那さんからの目も離れ、安定して自分のペースを守れます。
しかし、僕は、「旦那さんの周りのサポート」という一番目につきやすく、しごかれるポジションを買って出ていました。

営業中に天ぷらを揚げるのは旦那さんです。油をセットして、海老を剥き、卵水を用意して、、、目まぐるしい注文に、手の早すぎる旦那さんのお仕事、、、汗をかかれるようだったらお水を差し入れる。

揚げた後の片付け、しごかれる。
声が小さい、しごかれる。
手が遅い、しごかれる。
気遣いがない、しごかれる。

それでも、超一流のお仕事を目の当たりに出来ることには嬉しさを感じていました。なんで、皆はここに来ないのかと、不思議に思うほどでした。

半年ほどすると、
揚げている背中姿を少し避けてくださり、僕に見えるようにしてくださいました。
そして、
「かり、生地を触ってみなさい。指を浸して、感覚で身に付けるようにしなさい。」

嬉しかったです。

続きます。
posted by 東白庵かりべ at 12:13| 日記

2016年11月23日

これか〜!?その3

そして、落とし加減です。
これは、お玉に入った生地と海老を、油に落とし、形を整えることです。

前の2つの加減は、「考えて」「見て」「少しのやり直し」が出来るものですが、この落とし加減は、瞬間のやり直しが効かないものです。

高温の油です。生地がお玉から離れた先から、すぐに固まり始めます。
海老が生地から出ると、火が入り過ぎ、固くなります。落とした時点で八割方、海老の出ていない、丸い形が出来ていないといけません。
それを、網杓子とさえ箸で、優しく整えます。早くやり過ぎても生地が網杓子についてしまうし、遅いと固まって割れてしまいます。
修行時代に、旦那さんが揚げている背中を何百何千と目にしましたが、それこそ鼻歌でも聞こえてきそうなくらいに簡単そうにやっていました。忙しいときには同時に10個でも揚げてしまう。揚げ物をしたことのない当時の僕は、「簡単なんだなぁ」なんて、おそれ多いことを思っていました。

続きます。
posted by 東白庵かりべ at 18:18| 日記